KT・サービス開発研究所附設BcNサービス研究室は、NGN(次世代ネットワーク通信網)を実現するために設立された技術開発研究室である。KTで進めている新しい応用サービスの実現のために色々な技術検証を行っている。KTは、社内でNGNサービスのことを‘BcN'と呼んでいる。
この部署では、主に、BcN網から提供されるデータ、通話基盤応用サービスを提供するのに必要なプラットフォームを開発している。今年はNGNの試験サービスを行った後、2005年には商用化に本格的に乗り出す方針である。KT・サービス開発研究所のBcNサービス研究室が(株)アルティベースのメインメモリRDBMSソリューションを構築するようになったのは、2002年にさかのぼる。
KTは、無線通信技術の発達で次第に減少している有線事業を活性化するために色々な事業モデルを構想することになった。その中で、現在ヒット商品として浮上しているのがプリペイド電話カードの‘ワールドフォンプラスカード'と‘KTパスカード'である。2002年当時、BcNサービス研究室では新しいサービスモデルを実現するためにITシステムの見直しを始め、老朽化した設備では新しいサービスを提供するのが難しいという結論を達した。
次世代インテリジェントネットワークの基盤システムを整備しているうち、従来のインテリジェントネットワークシステムは、加入者を確保した際に容量や性能に問題点が発生するものと予想され、全面的なシステム交換を検討することになった。特に、システム交換を進めることで、新しい電話カードの導入に必要な核心技術である‘通信データのリアルタイム処理技術'は非常に重要な課題となった。
カード顧客のリアルタイムサービス処理

BcNサービス研究室のウ・サンウ室長は、“当時、HPサーバー基盤の通信インテリジェントネットワーク システムは、メモリの処理容量が1GB水準で、加入者の処理に多くの困難が予想された。8GB以上のメモリ処理技術を確保するために関連企業を探すことになった”と語った。
しかし、国内ではメモリ処理技術を確保している企業を探すのは容易ではなかった。2001年当時、業者の選定に当たって2~3の企業の技術を調べたが、一部の性能に対するパフォーマンスが改善されるレベルで、リアルタイム処理技術とはかけはなれているものだった。外国系のメインメモリRDBMS企業の‘TimesTen’のソリューションも検討してみたが、導入後のサポート体制などに問題が発生する可能性があった。
結局、最終的に検討した企業が(株)アルティベースであった。その会社に点数を与えるようになったのは、国内企業として基礎技術を確保している点や、商用化後のサポート体制に信頼感を持たせてくれた点であった。2002年11月、システム構築を完了した新型のインテリジェントネットワークシステムは、その年の11月11日に本格的な商用化に乗り出すことになった。
現在KTでは、ワールドフォンプラスカードやKTパスカードのサービスに大きな問題なく(株)アルティベースのメインメモリRDBMSソリューションを使っている。(株)アルティベースのRDBMSは、開発環境がSQLの形態で、便利な開発ユーティリティ環境をサポートしており、メモリDBそのものにデータ複製機能を持っている。サービスの安定化のためにシステムそのものに二重化が可能であり、これとは別にローカルの二重化により、4回の二重化システムを実現している。
KTのサービスカードにおいて、リアルタイム処理技術が重要なのは、通信ネットワークの環境がPSTNであるため、有線上でのリアルタイムデータ処理が顧客に便利なサービスを提供するかなめとなるからである。ウ・サンウ室長は、“KTカードで顧客がサービスを利用した場合、例えば、500ウォンを使ったとすれば、残額情報がリアルタイムでシンクされなければならない。独自のアルゴリズムにより、リアルタイム機能の処理がサポートされている点が当社には魅力である”と指摘する。
KTカードインテリジェントネットワークシステムは、単一クエリから一つのシステム当り4000TPSの処理速度を要求しており、都市銀行でサービスしているデータ処理速度とは概念が異なる。ネットワークプロトコルに対するエンコーディング/デコーディング処理や、サービスロジック実行(顧客がカード番号を押した場合、その信号を感知して次の段階へと処理する技術)も円滑に行われている。
例えば、一般的に顧客がカードサービスを実行する際、接続番号を押すことになる。サービスリクエストが信号網に感知され、サービスロジックが案内メントを送ることになる。顧客がカード番号を押すと、データを収集し、メモリDBにデータ情報をリクエストすることになる。顧客の残額情報の把握によりパスワードを確認した後、データが一致すればサービスがすぐに行われる経路である。
この過程において案内メントやサービス段階の手続きが遅くなると、顧客が通話に大きな不便を感じ、固定顧客を他社に取られてしまう恐れがある。メインメモリDBMSの主要技術がこのような過程で活躍している。
メモリ内蔵技術によるスピーディーな通話サービスを実現
メインメモリRDBMS技術が国内で適用できるようになったのは、国内のコンピューティング環境が64ビットに急速に発展し、メモリの制約条件が減ってきたことも一役買っている。メモリ内にデータを内蔵することにより、スピーディーに業務データへのアクセスが可能となり、その分トランザクションの処理時間も短縮されることになった。
メモリデータの中に加入者のカード番号やパスワードが内蔵されおり、顧客が電話番号によるサービスをリクエストすると、リアルタイムでサービスが提供されている。現在、ワールドフォンプラスカードやKTパスカードは商用化され、1年半が経った時点で年平均1000億ウォン以上の売上を上げている。主に軍隊や海外旅行客がメイン顧客である。
有線サービスの使用料が段々減ってきている中、新しく進めているプリペイドカードのような代替サービスが重要な新規収益商品として浮上している。多くの通信会社がプリペイドカードの発行により、海外旅行客や海外出張が多い会社員、留学生顧客を誘致しており、このような基盤技術は色々な分野に拡大される余地が多い。
KTでは、この技術を最近推進中の次世代ネットワーク通信網にも導入し、サービスの範囲を拡大していく方針である。現在、KTのBcNサービス研究室では、音声基盤のサービスから色々な収益を創出するために、応用サービスを開発している。これまで、応用サーバー、メディアサーバー、メッセージングサーバー、ストリーミングサーバー、加入者情報管理サーバーの分野を開発してきており、今後KTが進める新規事業に基礎技術を提示してくれている。
KTでは、現在従来の音声サービスから音声付加サービス、有無線サービス、音声/データ/通信/放送融合サービスへと事業の拡大を積極的に進めている。技術的な視点からすると、従来のサーキット基盤のPSTNネットワークからパケット基盤のBcN サービス(NGN)へと進化をかさねている。
BcNサービスの目標は、映像や音声、データを一つにまとめた統合情報サービスの提供に焦点を合わせている。KTは、NGNの商用化のために昨年の12月26日にNGNに必要なソフトスイッチアプリケーションサービスのデモを進めたことがあり、今年の試験事業の準備に拍車をかけている。
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